2006-07

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【048】精緻で美しい大正時代の邸宅「旧柳下邸」vol.1

☆ 柳下邸のイベント
全景

横浜、根岸の丘に和館、洋館、蔵からなる旧柳下邸がある。柳下家は横浜で金属の輸出業を営んでいた。大正8年頃に建てられたこの家は、柳下家から横浜市に寄贈され、平成15年より一般公開されている。また、「端午の節句」「お月見」「ぶんかの日」など季節に応じた年9回ほどのイベントが行われ、展示と、朗読会、寄席、雛人形講座なども、あわせて催される。
廊下の短冊

7月始めには「七夕飾り」の展示があった。ここでは飾りつけを「室礼(しつらい)」と呼んでいる。室礼-季節に合わせた花や物を飾り、客をもてなし楽しむ-ふだんは、ほとんど目に耳にすることのない言葉であるが、柳下邸にぴったりの響きである。今回の室礼は古い着物を集めておられる四戸邦江氏によってなされた。
着物の飾り

和館玄関前にそよいでいる笹の葉と短冊。廊下にひしめいている短冊。もちろん願い事を書いて吊るす場所もある。短冊を吊るすのは、子供の時以来で少し真剣にもなり楽しい。家のあちこちに、着物や紙で作った飾り、細々と置かれた展示物がある。さまざまな凝った意匠を持つ、この家自体が芸術品とも言えるが、そのなかで、こういう飾りを見るのは格別である。
祭壇

玄関の前室には、珍しい、公家、冷泉家の七夕の祭壇、「星の座」を参考にした壇が組まれている。祭壇には、小さな器に盛られた色とりどりのお菓子や、これまた色とりどりの布が置かれている。お菓子はともかく何故、布が置かれているのか?七夕のもとは中国で紀元前からとも言われ、様々な、いわれや風習があるが、日本では棚機つ女(たなばたつめ)-乙女が機屋にこもり神を待つ-が起源になっており、そこから機織、裁縫、ひいては、芸事の上達を願うことになったそうだ。機織、裁縫、それで布が置かれているのだろうか。その布は広げられ、天の川を表すのかもしれない。こういうふうに七夕について思いめぐらすのも、観光七夕ではない、ここでの、じっくりと味わえる七夕に触れたためだと思う。
お茶お菓子

またイベントの時のみ、美味しいお茶と季節のお菓子の茶房もやっている。七夕イベントでは貝の形の最中であった。お茶は飲み放題、お茶もお菓子もたいそう美味しい。外は汗の出る日でも家の中は涼しく、清(さや)かな自然光が射し込む日本間でお茶をいただく。それだけでも貴重なひとときである。

【来週に続く・・・】

(小笠原真美/パフォーマンス・アーティスト)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
根岸なつかし公園 旧柳下邸

横浜市磯子区下町10 JR根岸線「根岸」徒歩10分
駅前に案内板あり。その横にある昭和63年に中学生によって作られた絵地図「祖父たちが語る根岸マップ」も見ものである。

http://www.city.yokohama.jp
/me/kankyou/park/make/negishinatsukashi.html

開館時間 午前9時-午後4時半 7,8月は午後5時半まで
休館日 毎月第2火曜(祝日の場合はその翌日)
入館料 無料
次回イベント 8月1日(火)~8月31日(木)
「日本の夏」(昔ながらの日本の夏の過ごし方の体験・朝顔・風鈴・うちわ)
なつかし茶房(夏仕様) 400円くらい  注文自由
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テーマ:建築デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術

【047】建築をかじってみる、ということ

 「建築とお菓子の親近性」。このことに誰でも普段、何気なしに気づいているのではなかろうか。

 例えば、結婚式には欠かせないウェディングケーキ。 まるで塔のように高く構築されていくものだが、これは結ばれた二人の幸がどこまでも大きくなるように、との願いを込めて積層させるのだという。
 ウェディングケーキがなぜ塔のように、建築的に作られるようになったかには諸説あり、なんでも、ロンドンの菓子職人ウィリアム・リッチ(1755-1811)なる人物が、かの有名な建築家クリストファー・レンがロンドン大火後に再建したというセントブライト教会の美しい塔を眺めているうちに閃いたというのも由来のひとつなのだそうだ。
 考えてみれば、建築もケーキも「積み重ねて、飾る」というプロセスを共有しているので、リッチの思いつきもあながち突飛なことではないのかも知れない。

 さて、この「建築とお菓子の接点」を今日において検証すべく「建築お菓子創作講座」というものを先日試みた。講師には建築家の池田雪絵さんをお招きし、お菓子の材料を用いて「建築をデザインするプロセスを実際に体験してみよう」という試みに挑戦したのである。
 参加者に与えられた「建材」は、ふ菓子、スティック、芋ペースト3種(かぼちゃ、さつまいも、里芋)、クッキー、それにゼリー7種(レモン、ビール、牛乳、リキュール、オレンジ、クランベリー、ブドウ)など。これを用いながら「貫入、並置、ずらす」など6パターンのテーマに沿った建築物をデザインしてみようというのが課題だ。各自、すっかり建築家の眼差しを持って、皿の上に思い思いの建築物を積み上げていく作業を愉しんだ。

 池田さんの言葉を借りれば、こうした建築の構成原理を考えてみることは「建築めがねを掛ける」ようなものだという。「建築めがね」。面白い考えだ。
 お菓子は作るよりも食べる方、という皆さんも、今度、建築めがねを掛けて街に出てみてはどうだろう。別に建築家にならずとも建築を創る面白さは少し実感できそうだ。

(事務局・斉藤)

お菓子建材

建築お菓子作成風景

お菓子作品一覧

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【046】ユニークな「建築積木」の展示会開催中

今、目白の自由学園の傍の「ギャラリーポポタム」で、面白い建築積木の展示をやっています。あっと驚く積木ですので、是非ご覧下さい。子供だけでなく、もちろん大人も楽しめます。

★ドイツで発明されたユニークな「建築積木」の展示
7月11日(火)~22日(土) 建築積木の世界~G.リリエンタールの発明~

「本物の建築の感触を味わえるように」と、建築家が発案した天然素材の積木。
ぜひ小さな建築の世界をお楽しみ下さい。
詳細:ブックギャラリー・ポポタム

企画・展示:斉藤理
ankerstein

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