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【029】「Le journal de l'exposition=展覧会日記」Mar.16

先週に引き続き、今週の展覧会日記も2月末に中国を旅行してきた当メルマガ編集長天内が、上海駅のそばにある、もと紡績工場だった区画をご紹介します。現在ではギャラリーやアトリエが集中しており、ちょっとした名所です。
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LEJmar16

上海駅から天目西路,蘇州河を渡ってすぐを川沿いに右に向かい,しばらく歩くと,莫干山路(Moganshan Lu)というごく地味な道があります.辺りはもともと工場と工員の集合住宅が固まっていた地域でした.莫干山路50号ももとは綿の紡績工場でした.ところが2002年に,上海市はこの辺りを芸術工廠園(Art Industrial Park)に指定しました.その入り口に当たる莫干山路50号(M50:写真)の中には,にわかに国内外のアーティストのアトリエや関連産業,画廊,映画スタジオ,デザイン研究所などが集結し,まだ上海市民の誰もが知っているとは言えないこの道路に,頻繁にタクシーが客を乗せてきたり,空のタクシーが呼ばれてきたりする活況が訪れることになりました.公共交通はまだそれほど整備されていませんので,特にお帰りの際はお気をつけ下さい(画廊に頼んで電話をしてもらう,などが可能です.画廊の方は中国語と英語なら大抵大丈夫でしょう).
 上海市の計画では,1930年代の創業時のものを含め旧来の建物を残しつつ,川沿いの親水公園としての整備を図り(観光客が蘇州河に沿ってヨットなどで訪れることも計画しています! どこから?),芸術・工芸・観光の一大拠点を作る計画のようです.すでに今も,上海の有力ギャラリーが集結しています.たとえば,昔のフランス租界にある復興公園内の洋館(フランス人クラブでした)でレストランと建物を共用していた画廊「ShanghART」は,M50に移転してからは2つの建物を用いて,非常にゆったりと展示ができるようになりました.また同じく旧フランス租界にある「Art Scene China」は一軒家を改装したスペースですが,M50に新たに「Art Scene Warehouse」を設け,広大な展示スペースとして用い,もとの「China」の方は商談と小品の展示に使うようになりました(しかしこの「China」も,上海のアートシーンの地理的な中心から外れてしまったので,移転する予定のようです).ちなみにShanghArtはスイス人,Art Scene...はカナダ人の経営です.倉庫や作業所だった広大な建物ばかりで,とくにShanghARTが別棟に設けた展示スペース「H Space」の屋根には穴が空いているので,中央を大きく開けて壁面に作品を掛けるだけの,贅沢な空間の使い方になっています.もちろん,将来的には直す予定でしょう.
 面白いことに,上海市は明らかにニューヨークのソーホー地区を意識しています(下記の莫干山路50号のHPのトップには大きくSOHOの文字が出てきて,二つのOの一方をクリックすると英語か中国語のページが出てくるのです).NYの場合はアーティストの自発的な場所探しがソーホー地区の倉庫街にたどり着いたという経緯でしたが,上海の場合は市政府が誘導して集中効果を狙っているのです.M50にいらっしゃる中でも「禾山芸術」の方が日本語をお話しになったので,かなり深い話をしてきましたが,彼のお話は市政府の誘導とか財閥の思惑など,芸術活動の枠組みや動機に関する問題はとりあえず不問にして,障害となる規制に固執しがちな政府を突き上げて規制を外させた上で,日本も中国も関係なくみんなでひたすら突っ走ろう,というものでした.この方一人の個性かも知れませんが,熱い雰囲気に圧倒される会話でした.彼らがアートのどんな力を信じて突っ走っているのか(決してお金だけではないけど,お金もその一部でしょう),これからも中国のアートシーンに大注目です.(編集局/天内)

莫干山路50号 http://www.m50.com.cn
ShanghART http://www.shanghartgalleru.com
Art Scene China http://www.artscenechina.com
Art Scene Warehouse http://www.artscenewarehouse.com
禾山芸術 http://www.heshanarts.com
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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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