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【061】「Le journal de l'exposition=展覧会日記」May 21「オークションに行ってみました」

今回の展覧会日記では、今までと趣をかえ、美術館とは一味違ったアートへのアプローチ、オークションの内覧会をご紹介したいと思います。

2007年5月15日~16日の2日間にわたって、サザビーズ・ジャパンにより、6月のロンドンオークションのプレビューが開催されました。今回はオークションに出品される作品のうち、主要な全14点の絵画が来日しました。
目玉はパブロ・ピカソの1967年作“Le Peintre”。81×100センチの大画面の油彩は迫力満点、ミュージアムピースに相応しい名品です。
Sotherby’s Invitation


さて美術館の展示とオークションのプレビューの展示の違いはどこにあるでしょうか?
それは作品に価格がついている、作品に触れることができる、という点に集約できるでしょう。作品に価格がついて当たり前、という世界。来場者も「購入する」という意識があるので、作品を見る眼も自然と厳しくなることも。真贋はもちろん、作品のコンディションや来歴などにも注目が集まります。

また売り手も買い手も個人のコレクターとは限りません。海外では企業や美術館のコレクションが出ることも多くあります。最近のセールス状況ですが、サザビーズによると2007年は年初から活気にあふれている模様。今年の2月にはニューヨークでレンブラントの『聖ジェームスの肖像』が、レンブラントとしては史上2番目に高い31億円で落札され、2月のロンドンにおけるオークションでは225億円の売り上げと6つのアーティスト・レコードが出たとのこと。6月のロンドンオークションの結果も気になります。

またプレビューで作品に触れることが出来るのも、美術館では望めない貴重な体験です。プレビューとは、実際に買いたい人が、作品についてより詳しく知るために観に来る場所。スタッフに「こういう部分を見せて欲しい」とお願いすると、快く応じてくれます。絵画であれば、裏面には画家が描き残した言葉や年号など情報が沢山残っています。画廊のシールが貼られていることも多く、来歴を知る手がかりになることも。この他にも、額縁にアクリルが入っていないので、作品の生のマチエールを鑑賞できるメリットもあります。国内の美術館の展示ではアクリル越しに眺めるような作品ですから、感動もひとしおです。

工芸品も触れることによって、手触りや大きさを知り、観賞用なのか実用目的で作られたか、といったことが分かります。例えば持った時の重さによって真贋を見極めることもあれば、高台部分を調べたり、ひっくり返してサインを確認することも出来ます。

オークションといえば独特のスリリングな競りが醍醐味。とはいえ、実際にオークションに参加したり、内覧会に足を運ばなくても、オークションカタログを眺めたりするだけでも楽しいもの。美術館のカタログと同様に作品情報、図版、来歴などが詳しく掲載されていますので、資料価値もあります。絵画の他にも工芸品をはじめ、ワインやジュエリー、ペントハウスなど「もし自分が買うとしたら・・・」と思い描きながらページをめくるひととき、ちょっとオーナー気分を味わえますよ。

オークションというと大金で取引されるイメージですが、開催規模や扱われる作品は幅広く、また価格帯も様々です。価格という基準を持って作品に向かいあう、あるいはコレクターという視点を得るのも興味深いもの。オークションは敷居が高いと思われることもあるかと思いますが、まずプレビューに足を運んでみてはいかがでしょうか。シャンパンを傾けながら作品を鑑賞するのもまた一興です。
【嶋田華子】
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